園長から伝えたいこと

緊急事態宣言発令中と解除後の違いについて考えてみました。

令和2年5月16日

保護者各位

学校法人福島わかば幼稚園
園長 草野美恵子

緊急事態宣言解除を受けての今後について

4月16日に緊急事態宣言が全国に拡大され、さらに延長があって約1か月が過ぎました。皆さんそれぞれの立場で、この緊急事態宣言の下、ご家族をはじめ仕事の同僚や部下を感染から守りながら対応して来られたとお察し致します。本当にお疲れ様です。
5月14日に首相の解除会見、昨日は福島県知事の解除会見がありました。
幼稚園という立場で緊急事態宣言解除をどう受け止めればよいのか。
教育者を自負している園長先生たちは、戸惑いと不安と国への疑念を胸に、子どもたちの命を守るためにできうる対応を考えて実行するために、考え抜いて決断すると思います。
まず、国の、心理操作、情報操作、記者の質問についての事前の根回しはあって当たり前の会見を、出来る限り客観的に数値を意識して聞きました。数例挙げてみます。
重傷者が6割に減少した=重傷者はまだ6割存在する。
日本は死亡者が圧倒的に少ない=日本には死亡者が700人以上いる。
海外に比べて感染者が圧倒的に少ない=日本の圧倒的に少ない検査数でも15,000人以上感染していて現在も闘病している人が5,000人以上いる。
薬やワクチンの開発を急いで進めている=今は薬もワクチンもない。
なるほど、これが現実です。
そして、未だに、体調不良を訴えても、PCR検査のハードルは果てしなく高い。感染者が出ていないのではなく、検査を受けられないから感染していてもわからない方がいると思われます。
免疫力が高い方は感染しても症状が出ないか、軽症で治ってしまうと言われています。全員がそうならよいのですが、人の体はそれぞれですし、同じ人でも免疫が低下していることもあるでしょう。
感染したら重症化する方、亡くなる方、治っても後遺症が残る方がいる、それが、子どもたちや職員である可能性は大いにある。それ以前に、検査→入院治療という、他の病気なら当たり前の医療が受けられずに苦しむ可能性も高い。
すぐに検査が受けられることを含め、入院受け入れ等の医療体制が整った状況であれば納得するのですが、現在のところ、体調不良で感染の不安を訴えて受診しても、対症療法の薬を処方されるだけで、新型コロナウィルス感染症の検査はしてもらえないと複数聞いております。
福島県知事も感染者が出ていないということを判断材料のひとつとしてお話していましたが、検査してもらえない現実において出ていないという状況は、残念ながら判断材料にはならないのではと思います。
つまり、緊急事態宣言が解除されたとはいえ、状況は何も変わっていないのです。何しろ、検査ができないのですから。
何度も言いますが、入院受け入れ等の医療体制が整った状態で、病院ですぐに検査が受けられるようになることが、登園していただける目安だと考えています。
とはいえ、幼稚園に登園できる目安と登園の仕方についても、すでに考えて計画は済んでいます。未知のウィルス感染を隣においての集団生活ですから、いつからなら安全とはっきり言えないのが歯がゆいのですが、6月1日からを目安に、下記の方法での登園を計画しています。もちろん、その前に状況が改善(検査が受けられる、感染した場合は医療機関に確実に受け入れてもらえる)すれば前倒しします。
県知事さん、市長さんに頑張っていただきたいところです。
以下、登園についての計画です。
登園日についての詳細は20日~22日の間にご連絡致します。
  1. 新入園児さんの親子登園(クラス時間差分散登園、1クラスに親子5~6組)
    初めての幼稚園、お母さんと別れるときに涙も出ると思います。
    通常なら少しずつ泣かなくなって園に慣れるまで週間程度。涙や鼻水を拭いてあげつつ抱っこしたり手をつないだりしながら慣れてもらうのですが、あまりにも感染の危険が高すぎます。数回の親子登園で園に慣れてもらって、泣かないで登園できるようにしたいと思います。
  2. 年中さん年長さんの時間差分散登園
    こちらも1クラス8~10人程度に分散して行う予定です。向かい合わずに座れるように、懐かしい机(当園出身の祖父母のみなさんが使っていた机です)を磨いて準備しました。保育内容は一斉保育中心に1クラスを3クラス以上に分散して活動します。
  3. 新2号認定の方の登園について
    現在数名のお子さんが登園しています。祖父母等が保育可能な方など、家庭での保育が可能な方は、感染リスクを減らすために預かり保育の利用を極力控えていただいておりますが、仕事の調整や家庭での保育が難しい方については、順次お預かりしておりますのでご連絡ください。
「新しい生活様式」は限りなく個人の危機意識と危機管理能力に左右される予防方法だと思いました。危機意識については個人差があることを日々感じているからです。
集団生活を可能とするか否かのボーダーラインをどこに持っていくのか。
日常を取り戻すというが、日常とは何なのか。
命を脅かす未知のウィルスが隣にあるのが日常となっていいのか。
必要以上に不安になってはいけませんが、恐れることは大切です。そうすることで命を守ることができるからです。
新型コロナウィルス感染症が発生する以前の日常と、現在の日常の違いは、命の守り方に新しい学習と工夫が必要になったことです。そして、その学習についての教科書はまだありません。
ではどうするかというと、自分で情報収集して学習して考えて生きていくしかありなせん。当たり前といえば当たり前のことなのですが、今は、新型コロナウィルス感染症対策としてそれを確実に行うことでしか、命を失うリスクを減らすことができないのです。ただ、情報は正しく出してもらえない場合が多々あるということも忘れずに。
国や自治体や関係機関の長が出す情報、様々な方面の有識者の見解、一般の方の見解や体験談、ブログ、YouTube、Twitter等を検索して得た情報を読み取って考える。家族の命を守りつつ、仕事で収入を得て、立場によっては部下の家庭も収入も守らなくてはならないでしょう。それがしばらく続く日常です。日常とはいかに多彩に頭も体もそして時間もうまく使わなければならないことかと思いますね。
日常を眉間にしわを寄せて生きるか、涼しい顔をして生きるかは自分次第だと思って過ごしたいと思います。
幼稚園では職員や現在登園しているお子さんに少しでも体調の変化がある場合、直ちに休んで病院に行ってもらうようにしています。ただの風邪、花粉やほこりでも咳やくしゃみは出ます。普段なら気にする必要がない変化も見逃さず、対応してもらうようお願いしています。
感染症リスク回避プラス、ベテランが気づきを多く持って帰ってくれることを期待して家庭訪問を主任2名に固定して行っています。預かり保育担当も感染症予防の観点から固定にし、園内の消毒作業も毎日行っています。保育計画の変更修正や準備も行いました。
みなさんが園の近くを車で通ることもあると思い、鯉のぼりも毎日泳がせてもらっています。花も枯れないように、平日は預かり保育の職員と子どもたちが、土日は私かしもん君が水をあげています。そういった環境としての日常ひとつでも、誰かが何かをしないと保つことはできないですから。
さて、ダンスや手遊びや折り紙を少しは楽しんでいただけたでしょうか。
しもん君の動画を見て一緒に描いた絵は、あとで壁に貼ってつなげてみんなで鑑賞したいと思います。登園の際に持ってきてくださいね。楽しみにしています。
TOP